【弁護士解説】探偵が行政処分を受けた実例8選

探偵・興信所の選び方
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~依頼者が知っておくべき「悪徳業者の手口」と「法令違反」~

「浮気調査を依頼したいが、騙されないか不安だ」

そう考える人は少なくありません。
実際、探偵業界には「探偵業法」という法律があり、これに違反した業者は各都道府県の公安委員会から**「行政処分(営業停止や廃止命令など)」**を受け、その事実は警察のホームページ等で公表されます。

今回は、実際にあった行政処分の事例を10個厳選し、その手口と危険性を解説します。これを知っておけば、危険な業者を避けるための強力な判断材料になるはずです。

<strong>マダム・ホー</strong>
マダム・ホー

行政処分は、国からの『レッドカード』よ。……ルールすら守れない人間に、あなたの人生の大事な秘密を守れるわけがないでしょう?


契約・書類の不備(最も多い違反)【事例1~2】

行政処分の中で圧倒的に多いのが、契約手続きに関する違反です。「面倒だから」と手続きを省く業者は、トラブルの元凶です。

事例1:重要事項説明書の不交付

契約を結ぶ前に「どのような契約内容か」を説明する書面(重要事項説明書)を渡さなかった事例。依頼者が不利な条件(高額なキャンセル料など)に気づかないまま契約させられるリスクがあります。

これらは、契約書にサインする前に必ず説明を受けなければならない項目です。

項目具体的な記載内容の例チェックすべき点
探偵業者の情報・商号、名称、代表者の氏名
・営業所の所在地
・届出証明書番号
ネットで見た会社名や住所と一致しているか?架空の業者ではないか?(届出番号の確認は必須です)
調査費用の詳細・調査料金の総額(または計算方法)
・支払いの時期と方法
追加経費(交通費・宿泊費等)の有無
「調査後に高額な経費を請求される」トラブルを防ぐため、**「別途請求される費用」**が何か明確か確認してください。
解約・キャンセル規定・契約解除ができる条件
・中途解約時の違約金(キャンセル料)の計算式
万が一調査を中止した際、**「法外な違約金」**を取られないか?計算式は合理的か?
クーリング・オフ・契約後8日間は無条件で解約できる旨の記載
・その手続き方法
訪問販売や事務所外での契約の場合、クーリング・オフが適用されます。この記載がない業者は違法です。
個人情報の取扱い・調査で得た情報(写真や報告書)の管理方法
・調査終了後のデータの廃棄・返却について
誰にも知られたくない秘密です。「調査後はデータをシュレッダー廃棄する」など、漏洩防止策が明記されているか。
違法調査の拒否・差別やストーカー行為など、違法な目的の調査は行わない旨探偵側が「法律を守って調査します」と宣言する項目です。これがない業者はコンプライアンス意識が欠如しています。
業務の委託・他の探偵業者へ調査を再委託(下請けに出す)するかどうか自社で調査せず、丸投げする業者もあります。「誰が調査するのか」を確認しましょう。

弁護士のワンポイント

この「重要事項説明書」と「契約書」は別物ですが、多くの探偵社ではセットで提示されます。
最も危険なのは、「説明が面倒なので、ここ(重要事項説明書)にもサインだけしておいてください」と言われるケースです。
内容を読み合わせせず、ただサインを求めてくる業者は、後でトラブルになる可能性が極めて高いため注意してください。

事例2:契約書面の記載不備

法律(探偵業法)で記載が義務付けられている主要な項目です。
サインする前に、空欄や曖昧な表現がないか確認してください。「追加料金なしと言っていたのに請求された」という金銭トラブルに直結します。

記載項目具体的な記載内容依頼者(あなた)がチェックすべきポイント
① 調査の内容と方法・何を調査するのか(浮気調査、素行調査など)
・どうやって調査するのか(張り込み、尾行、撮影など)
「適切な方法で実施する」といった曖昧な表現はNGです。「車両2台、調査員2名で尾行を行う」など、具体的な体制が書かれているか確認してください。
② 調査の期間・調査開始日と終了日
(例:202X年〇月〇日 ~ 〇月〇日)
期間の定めがないと、ダラダラと調査を引き延ばされ、追加料金を請求される原因になります。終了日が明記されているかが重要です。
③ 支払う金銭の額
(費用の総額)
・基本料金、延長料金、成功報酬額
・実費(交通費等)の上限や計算方法
支払いの時期(前払い・後払い)
最もトラブルが多い項目です。「別途経費」としか書かれていない場合、**「経費の上限額」を特約で追記してもらうのが安全です。
④ 報告の時期と方法・いつ報告するのか(調査終了後〇日以内)
・どのような形式か(報告書・写真・DVD・口頭など)
「口頭で報告して終わり」にされないよう、「写真付きの報告書を交付する」と明記されているか必ず確認してください。
⑤ 契約の解除
(キャンセル規定)
・調査開始前のキャンセル料
・調査開始後の解約条件と違約金
「いかなる場合も返金しない」という条項は消費者契約法で無効になる可能性があります。キャンセル料の計算式が明確か見てください。
⑥ 資料の処分方法・調査で得た写真や記録の保管期間
・誰がどのように廃棄・返却するか
プライバシーを守るため、調査終了後にデータがシュレッダーや完全消去**される手順が書かれているか確認が必要です。

【弁護士のワンポイント】
「見積書」と「契約書」は別物です。
よくある手口として、見積書では安く見せておき、契約書には小さく「別途、機材費が発生する」「車両代は実費」と書かれているケースがあります。
**「最終的に支払う金額の上限(最大でいくらかかるか)」**が契約書にはっきり書かれていない限り、サインをしてはいけません。

違法な調査手法

結果を出したい(成功報酬がほしい)がために、法律の一線を越えてしまった事例です。
これらは依頼者自身も「共犯」や「教唆」として巻き込まれる可能性があるため、具体的な調査方法やどこまでを違法と認識しているかについてはあらかじめ確認しておくべきです。(その際に録音しても問題ありません。)

事例3:住居侵入(不法侵入)

  • ターゲットの自宅敷地内やマンションの共有部分に無断で立ち入り、盗聴器を仕掛けたりカメラを設置したりして検挙され、営業停止処分を受けた事例。

事例4:違法なGPS設置

  • ストーカー規制法や各都道府県の条例に違反する形で、正当な理由なくターゲットの車両にGPS機器を取り付けた事例。

事例5:名義貸し・無届営業

  • 公安委員会に届出を出していない別の業者に名義を貸し、実質的に無許可の人間が調査を行っていた事例。素人による杜撰な調査が行われる原因となります。
  • 実際の調査は誰が行うのかは確認するべきです。

事例6:身分を偽っての聞き込み

警察官や郵便局員、ガス点検業者などを装ってターゲットの近隣住民に聞き込みを行い、通報されて発覚した事例。公務員を装うのは犯罪(軽犯罪法違反等)です。

悪質性が極めて高い事例:※被害届の提出を検討

探偵としての倫理観が完全に欠如しており、依頼者に直接的な被害が及ぶケースです。

事例7:調査結果を利用した恐喝

  • 浮気調査で得た証拠写真を依頼者に渡さず、逆にターゲット(浮気している夫など)に見せて「妻にバラされたくなければ金を払え」と脅迫した事例。最悪のケースです。
  • 依頼者に「不倫写真がほしければ追加費用を支払え」というケースもあります。

事例8:反社会的勢力の関与

  • 探偵業者の役員や従業員に暴力団員が含まれていた事例。探偵業法では、暴力団員の関与を厳しく禁じています。

まとめ:安全な探偵を選ぶために

これらの事例からわかることは、「契約手続きが杜撰な業者」と「手段を選ばない業者」は危険だということです。

行政処分を受けた事実は、各都道府県警のホームページにある「探偵業法に基づく行政処分公表状況」で過去3年分ほど確認できます。 探偵に依頼する際は、以下の3点を必ずチェックしてください。

  1. 契約前に「重要事項説明」があるか
  2. 契約書に「クーリングオフ」の記載があるか
  3. 過去に行政処分を受けていないか

あなたの悩みを解決するための探偵選びで、新たなトラブルを抱え込まないよう、適正な業者を見極める目を持ちましょう。

<strong>マダム・ホー</strong>
マダム・ホー

HPには『信頼』『安心』……どの業者もそう書くわよね。でも、その裏にある『行政処分の傷』を見抜ける? ……素人のあなたには無理よ。アタシが裏の裏まで身体検査を済ませた、清廉潔白な業者リストを参考になさい。
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