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「夫が特定の女性と毎日デートしているが、『ホテルには行っていない』と言い張る」
「妻が他の男性と『愛してる』とLINEしているが、『プラトニックな関係だ』と開き直る」
不倫トラブルで最も多いのが、「肉体関係(セックス)がないから浮気ではない」という言い逃れです。
確かに、法律上の「不貞行為」は性交渉が基準となるため、肉体関係の証拠がないと慰謝料請求は難しくなります。
しかし、「だからといって離婚できない」わけではありません。
この記事では、肉体関係の証拠がなくても、**「婚姻を継続し難い重大な事由」**として離婚や慰謝料が認められる具体的なケースについて解説します。

プラトニックな愛? 結構なことね。でも残念ながら、法の世界では『セ○クスのない裏切り』は、驚くほど安く買い叩かれるのが現実よ。
1. そもそも「不貞行為」と「離婚原因」は別モノ

まず、誤解しやすい法律の仕組みを整理しましょう。
つまり、相手が「体の関係はない!」と主張しても、その行動によって夫婦関係が破綻した事実があれば、裁判所は離婚を認めるのです。
2. 肉体関係ナシでも「離婚」になる4つの実例

裁判所は「セックスがあったか」だけでなく、「その行動が夫婦にどう影響したか」を重視します。以下は、実際に問題となる典型的なケースです。
ケース①:過度な異性交遊による「家庭放棄」
夫が特定の女性と食事やデートを繰り返し、給料の大半を飲食代やプレゼントに浪費していたケースです。
判例実例】肉体関係の証拠はないが「家庭放棄」で離婚成立
このケースでは、直接的な不貞行為(性交渉)の証拠がなくても、夫の行動が「悪意の遺棄」や「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたると判断されました。
| 比較項目 | 具体的な内容 |
| トラブルの状況 | 夫が特定の女性と頻繁に食事やデートを繰り返し、給料の大半を飲食代やプレゼントに浪費していた。 |
| 夫の言い分 (反論) | 「彼女はただの飲み友達だ」 「やましいこと(性行為)はしていないから浮気ではない」 「離婚する理由はない」 |
| 家族への実害 | ✓ 家計への生活費を入れない(経済的DV) ✓ 休日も外出して家に帰らない ✓ 妻や子供との時間を放棄している |
| 裁判所の判決 | 【離婚成立】 (夫の言い分を退ける) |
| 判決の決め手 (法的根拠) | 「夫婦の協力義務違反」と「信頼関係の破壊」 肉体関係の有無に関わらず、家族を犠牲にして他の女性を優先し、経済的・精神的な苦痛を与え続けた事実は、婚姻関係を破綻させる行為であると認定。 |
ケース②:朝帰り・外泊の常習と「嘘の繰り返し」
妻が同窓会で再会した男性と頻繁に深夜まで飲み歩き、時には朝帰りをするようになったケースです。
【判例実例】不貞の確証はないが「嘘と不誠実な態度」で離婚成立
このケースでは、密室での性行為(不貞)が立証できなくても、配偶者への配慮を著しく欠いた態度が「婚姻を継続し難い重大な事由」と認定されました。
| 比較項目 | 具体的な内容 |
| トラブルの状況 | 妻が同窓会で再会した男性と頻繁に深夜まで飲み歩き、時には朝帰りや外泊をするようになった。 |
| 妻の言い分 (反論) | 「相手の家には泊まっていない」 「カラオケボックスで朝まで話していただけ」 「性行為はしていないから、法的な離婚原因にはならない」 |
| 問題となった行動 | ● 夫が「やめてほしい」「帰ってきてほしい」と懇願しても無視した ● 誰とどこにいるか隠したり、嘘をついて異性と会い続けた |
| 裁判所の判決 | 【離婚成立】 (妻の言い分を退ける) |
| 判決の決め手 (法的根拠) | 「誠実義務違反」と「信頼関係の喪失」 性行為の事実認定に関わらず、配偶者が嫌がる異性との交遊を、嘘をついてまで継続した態度は悪質。もはや信頼関係は修復不可能であると認定。 |
ケース③:プラトニック不倫と「精神的遺棄」
「体の関係はないが、心は繋がっている」と主張し、浮気相手と「愛してる」「君だけが理解者だ」とLINEを送り合っていたケースです。一方で家庭内は会話がなく、セックスレス状態でした。
【判例実例】肉体関係なし(プラトニック)でも「精神的遺棄」で離婚成立
このケースでは、当事者が「清い交際(プラトニック不倫)」を主張しても、それによって家庭内の情緒的な繋がりが失われていれば、法律上の保護に値する婚姻関係とは言えないと判断されました。
| 比較項目 | 具体的な内容 |
| トラブルの状況 | 夫が職場の女性と「愛している」「君だけが理解者だ」といった親密なLINEを日常的に送り合っていた。 一方で家庭内では会話がなく、長期間のセックスレス状態だった。 |
| 夫の言い分 (反論) | 「体の関係はないから不貞(不法行為)ではない」 「清い交際であり、友人の延長だ」 「心の繋がりがあるだけで罪になるのか」 |
| 家庭の実態 | ● 配偶者への関心を完全に失っている(無視・無関心) ● 夫婦としての情緒的な交流(会話やスキンシップ)が断絶している ● ただ同居しているだけの「家庭内別居」状態 |
| 裁判所の判決 | 【離婚成立】 (夫の主張を退ける) |
| 判決の決め手 (法的根拠) | 「精神的遺棄」と「婚姻関係の形骸化」 配偶者への愛情を失い、精神的な拠り所を外部(他の女性)に求めている。情緒的な結びつきが消滅しており、形だけの同居に意味はないと認定。 |
ケース④:異性問題が原因で「長期間別居」した
デートや頻繁な連絡が発覚して夫婦喧嘩になり、妻が実家に帰ってしまい、そのまま3〜5年の別居が続いたケースです。
【判例実例】不貞の立証以前に「長期間の別居」で離婚成立
このケースでは、デートや連絡が不貞(肉体関係)であったかどうかに関わらず、それが引き金となって「夫婦としての実態」が失われたことが決定打となります。
| 比較項目 | 具体的な内容 |
| トラブルの発端 | 異性とのデートや頻繁な連絡が発覚し、夫婦喧嘩に発展。 妻(または夫)が家を出て行き、別居が開始された。 |
| 現在の状況 | ● 別居期間: 3年〜5年以上 ● 交流状況: 生活費のやり取り等はあるかもしれないが、夫婦としての精神的・肉体的な交流は断絶している。 |
| 当事者の主張 (ズレ) | 夫: 「ただのデートだ。離婚するほどの理由じゃない」 妻: 「もう何年も一緒に住んでいない。夫婦でいる意味がない」 |
| 裁判所の判決 | 【離婚成立】 (修復不可能と判断) |
| 判決の決め手 (法的根拠) | 「婚姻関係の破綻(固定化)」 発端が異性問題であれ性格の不一致であれ、長期間別居しているという客観的事実により、**「もはや元の夫婦関係に戻ることは不可能」**と認定される。 |
3. この場合の「慰謝料」はどうなる?
離婚が認められたとしても、「慰謝料」の金額には違いが出ます。
| 項目 | 肉体関係あり(不貞) | 肉体関係なし(重大な事由) |
| 慰謝料の名目 | 不貞慰謝料 | 離婚慰謝料 |
| 請求相手 | 配偶者 + 浮気相手 | 主に配偶者のみ (浮気相手への請求は困難) |
| 相場 | 200万〜500万円 | 50万〜150万円 |
解説:不貞行為と判定されなかったとしても

『手をつないだだけ』『朝まで話してただけ』……。いい大人の男女が密室でそんな綺麗事、本気で信じるつもり? ……その『おとぎ話』の裏にある、生々しい現実を暴くのがプロの仕事よ。
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4. まとめ:泣き寝入りせず「破綻の証拠」を集めよう
相手が「体の関係はないから離婚できないし、金も払わない!」と開き直っても、諦める必要はありません。
「離婚は成立するし、離婚原因を作った責任として慰謝料も払ってもらう」 という形で、相手の責任を追及することは十分に可能です。
今すぐ集めるべき証拠
ラブホテルの写真が撮れなくても、以下の証拠があれば「夫婦関係の破綻」を証明できます。
- 日記・メモ: 「いつ帰宅したか」「何度嘘をつかれたか」「生活費を渡さなくなった時期」などの詳細な記録。
- LINE・メール: 「愛してる」「会いたい」といった、親密すぎるやり取り(精神的結合の証明)。
- 通帳・明細: 異性との交遊に使われた多額の出費や、家計へのダメージを示す記録。


